FileMaker Pro(ファイルメーカー)17シリーズが発売になりました。FileMaker17シリーズはいままでとどう違うのか、アップグレードするべきかどうかを紹介。FileMaker Server、Goについても詳しく解説していきます。
FileMaker17シリーズの大きな特徴は、FileMaker Proがなくなったことです。FileMaker Pro Advancedに統合され、Proの発売はなくなりました。今まで、スタンドアロンもしくは、5人以内でファイルメーカーを使っていた方にとっては今後はAdvancedを買うことになり、値上げということになりますが、FileMaker Serverを利用することが主流となりつつあるようなので、影響は限定的かもしれません。
大きなクライアントとして使用するうえでの機能的な変更はあまりありませんが、ソリューション(App)開発するうえでレイアウト機能の改良などがメインといえるでしょう。
ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)や辞書攻撃といったセキュリティ上の脅威に対応するため、続けてログインに失敗した場合、アカウントが一時的にロックされ、一定時間ログインできないようになりました。
iOS向けのFileMaker Goにて、通知を出すことができるようになりました。通知とは、他のiOSアプリにもよくありますが、決まった時間になると明日の予定を教えてくれたりといったことを行うものです。
よく一つのレイアウトで、レコードの一覧と、その詳細画面を表示するようなレイアウトを作成することがあると思います。
この場合、そのレイアウトのテーブルを自己リレーションシップを作成し、ポータルを配置します。またそのポータルのフィールドにスクリプトを設定し、クリックされると、レコードが切り替わるような仕組みを作る必要がありました。
17では、これが簡単にできるようになっています。
テーブルを作成する場合、決まったフィールド(主キーIDや、更新タイムスタンプなど)を今までは別のファイルからコピーするか、一から作るかなどを行っていました。17では、これらが自動で設定されるようになりました。
起動センターがなくなり、変わってマイAppというメニューができました。
今までは複数のファイルを添付しようとすると、あらかじめ.zip形式にまとめておく必要がありましたが、複数の添付ができるようになりました。
FileMaker Proを持たない人にもファイルを開ける、ランタイム版はこのバージョンをもって廃止されるようです。
ここのところファイルメーカーは、1年ごとにバージョンアップされるようになりました。1年おきなので、少しずつ良くなっていっているという印象です。
現在の主流は年間ライセンスを使うことが主流になりつつあるので、企業ユーザーの場合はいつバージョンを変えてもいいでしょう。しかし、おいそれとバージョンを変えられない現状でもあります。