FileMaker16シリーズがリリースされました。ここでは、これからFileMaker(ファイルメーカー)を始めようかと考えられている方や、初心者の方向けの情報として、今までのファイルメーカーとは何が違うのか、どう進歩したのかを詳しく解説していきます。
今までのファイルメーカーでは、ファイルメーカーのメインのウィンドウの中にサブウィンドウとして複数のウィンドウを立ち上げていました。他のアプリケーション、ソフト、ブラウザなどと並行して起動して、作業する際に非常に手間になる部分がありましたが、FileMaker 16ではそれぞれ独立したウィンドウとなり、非常に使いやすくなりました。
ブラウザでよくみられる、ポップアップウィンドウやダイアログのように、ちょっとした警告や、エラーメッセージ、フォームの入力などをさせたい場合に表示できる新しい形式のウィンドウです。
レイアウトオブジェクトウインドウが登場し、このウインドウには、現在のレイアウトに配置しているボタン、ポータル、図形、タブコントロール、スライドコントロール、テキスト、ポップオーバー、フィールドなどを一覧で確認することができます。
今までのファイルメーカーでは、値一覧を他のファイルで使いまわすのが難しくありました。FileMaker16ではコピーして他のファイルへ貼り付けることが可能になったので、非常に開発作業が楽になりました。
FileMaker Server上でPDFが作成できるようになりました。今までは、FileMaker Server上でPDFを作成することができませんでした。これにより、FileMaker Server上でPDFを作成して、スケジュールで送ってみたりといったことができるようになりました。
JSONと呼ばれる形式のデータを扱えるようになりました。JSONは外部のサービス(API)と連携する場合によく使用されるデータの形式で、一般的なものです。これを標準的に関数で扱うことができるようになりました。
ファイルメーカーのファイル自体を暗号化する機能はありましたが、特定のデータ、フィールドを暗号化することは標準機能ではありませんでした。CryptEncrypt関数で暗号化、それを元に戻す複合化をCryptDecrypt関数で行うことが可能になりました。パスワードなどをフィールドに保存することが禁忌とされていたファイルメーカーでこの関数をうまく使うことによってそれも可能になるのではないのでしょうか。
メンテナンス契約(アップグレード保険)をされている方は、速やかに変更したほうがいいでしょう。またiPad、iPhoneにてFileMaker Goを使用している方もできるだけしたほうがいいでしょう。
メンテナンス契約をされていない方については、今持っているバージョンが13の場合は、検討をしたほうがいいかもしれません。13については、FileMaker Server16への接続がサポート外になっています。FileMaker Serverを利用している場合、かつFileMaker Goを利用している場合も検討したほうファイいでしょう。
特にFileMaker GoはiOSとの相性、対応の問題があり、iOSがバージョンアップされた場合に、古いFileMaker Goでは不具合が起きる場合があります。FileMaker Goを利用している方は検討が必要かもしれません。
FileMaker Proだけを使用している方は、今回追加された機能で、使ってみたいと思う機能がある場合に検討してみてはいかがでしょうか。