FileMakerデータベースをそのままブラウザから
WebDirectはFileMaker Proデータベースをそのままインターネットエクスプローラー、クロームといったWebブラウザでFileMaker Proで開いた時とほとんど変わらないイメージで開くことができます。ステータスツールバーなどもFileMaker Proと同じように表示できるので、まさに、「ダイレクト」と呼ぶにふさわしい機能があります。
拡張アクセス権
WebDirectを使用するにはFileMaker Pro上ではほとんど何もしなくてもそのまま使用できますが、有効になっているアカウントの中のアクセス権セットに「fmwebdirect」という拡張アクセス権が設定されている必要があります。
必要なライセンス
これだけ簡単にWebブラウザからアクセスできるのと引き換えに、特別にライセンスが必要になります。同時接続ライセンスか、FileMaker Licensing for Teams (FLT)ライセンスが必要です。このライセンスはFileMaker Proを購入するよりは安くなりますが、それなりに高額なものです。
WebDirectのメリット
メリットは何といっても、簡単ということです。FileMaker Proで覚えた知識さえあれば、それ以外に特別な知識や時間を必要とせずにWebブラウザからアクセスすることができます。多少、スクリプトの対応状況が違ったり、使用できる機能に制限がありますが、FileMaker Proでできたことのたいていのことは実現できます。
WebDirectのデメリット
まず、多くのサーバーのリソースを必要とします。簡単言うと、FileMaker Serverのマシンのスペックを必要とするということです。またそれに合わせて、動作がWebブラウザに依存する部分もあり、クライアントの環境によって重く感じたりということもあります。また、サーバー機が2台必要になるケースもあります。
公開するのが簡単な分、ライセンス料が決して安くないということがあります。ただ、これは考え方次第という部分もあります。どのPCにも入っているようなWebブラウザからのアクセスが必要な場合、開発から公開に至る時間が短いがライセンス料のかかるWebDirectと、ライセンス料は別途かからないが、開発に時間のかかるWeb公開(PHP)どちらが、会社にとって有益なのかは環境によって違うので一概には言えませんが、機能に応じた負担があります。