NAS・ファイルサーバーの役割
NASやファイルサーバーは、ネットワーク上のデータ保存場所として、社内でデータを共有する場合に、非常に重宝されるものです。
最大のメリットは、自分のパソコンであるかのように、ファイルを扱うことができ、コピー、移動なども特に何かを意識せずにすることができます。それゆえ、非常に一般的に使用されています。
NAS・ファイルサーバーの盲点
では、このNAS・ファイルサーバーを使用していくことでの盲点や問題点について、見ていきます。
ルールなんてあってないようなもの
社内でルールを作っていたとしても、それを守らずに、ファイルを保存したり、フォルダを作成したりというのは、日常茶飯事ではないでしょうか。
これにより、同じファイルが各地に点在したり、過去に作った資料が見つからずに、一から作り直すなどの非効率的なことがよく起こります。また、ファイルの重複は、容量に上限のあるNAS・ファイルサーバーでは、致命的になるケースもあるでしょう。
また、ルールを徹底させようとしても、基本的に「人」どこにファイルを移動しようが、保存しようが、フォルダを作ろうが自由にできるので、難しい話でしょう。
検索に時間がかかる
一瞬で検索ができるようなツールというのはありますが、普通に使うと、ファイル検索というのは意外に時間のかかるものです。当然ですが、NAS・ファイルサーバーに保存されている量が増えればなおさらです。
NAS・ファイルサーバーはシステムではない
NAS・ファイルサーバーはファイルを保存する場所であって、業務を管理するものではないということです。そのファイルが何をするものなのか、開くべきものなのかといった、「タスク」を管理するには向いていません。
例えば、何か資料を作り、NAS・ファイルサーバーに保存したとします。保存されただけでは、それを必要とする人に伝わりません。別途、メールを作成して伝えるか、口頭で伝えるかするしかありません。
明らかに、効率的ではありません。
基本的には、アーカイブ
アーカイブとは、今必要としているものではなく、今後必要になるかもしれない記録、履歴として保存しておくもので、バックアップ的な要素が強いもので、こういったものを保存するのに向いているといえるでしょう。
NAS・ファイルサーバーのせいで、テレワークができない!
働き方改革、テレワークの推進の中で、IT関連として最も困るのが、このNAS・ファイルサーバーです。VPNを使えば、家でもファイルを扱うことはできますが、社内にいる時のそれとは、雲泥の差です。
NAS・ファイルサーバーにあるファイルを自分のパソコンにコピーせず、そのまま開くというようなことは、かなり難しいといえるでしょう。また、ファイルを探すために、検索しようとしても、社内にいる時とは比べ物にならないほど遅いでしょう。
こういったことから、このNAS・ファイルサーバーがテレワークを行ううえでのIT分野の最大の問題と言えそうです。
FileMaker(ファイルメーカー)の活用
こういった不都合を解消するために、FileMakerを使ってNAS・ファイルサーバーへの依存を減らしていきましょう。
例えば、NAS・ファイルサーバーに、毎日開いて入力を行うような、エクセル(Excel)ファイルがあるとします。または、自分のPCで保存されているエクセルファイルをNAS・ファイルサーバーに定期的にアップするような業務もしかりですが、こういった業務では、NAS・ファイルサーバーを使わないほうがいいでしょう。
こういった業務では、FileMakerに情報を集約するべきです。
エクセルを使った管理では、ファイルが増えたり、ファイル内のシートが日々増えていくことでしょう。日が経てば経つほど、過去のデータが探しにくくなったりしますし、同時に一つのファイルに複数の人が書き込むが難しいということもあって、業務が効率的とは言えません。また、テレワークにも向きません。
FileMakerであれば、社外からでもアクセスすることも可能ですし、情報も探しやすくなります。また当然、複数の人が同時に作業することもできます。